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Microsoft Azureとconect+ Studioを連携させてみた

最終更新: 2020年11月25日


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今回は、Microsoft AzureのノンコーディングPaaS「Logic Apps」を使って、conect+ Studioと連携させる方法について、以前プレスリリースで紹介された株式会社ハピクロさんの保育園用熱中症アラートシステムを例に解説します。



現在、conect+ Studioを始め、様々なIoT向けのサービスが世に出ています。大手のクラウドベンダー(Amazon Web ServiceやMicrosoft Azure、Google Cloud Platform等)にもIoTシステムに活用できるサービスが提供されており、それら複数のサービスを組み合せてシステムを構築することも多くなってきました。



その中でも今回は、Microsoft AzureのノンコーディングPaaS「Logic Apps」を使って、conect+ Studioと連携させる方法になります。





目 次

(1) システム構成

(2) 処理の流れ

(3) おんどとりとWeb Storageについて

(4) conect+ Studioの設定

(5) Logic Appsの構築

(参考)conect+ Studioで予めデバイスID、センサーIDを設定しておく方法



(1) システム構成

システム構成は以下のようになります。

温湿度センサー「おんどとり」(RTR-500シリーズ)のデータを、おんどとりWeb Storage、Microsoft AzureのLogic Appsを経由して、conect+ Studioに送信します。



(2) 処理の流れ

温湿度センサー「おんどとり」が計測した温湿度データは、ネットワークベースステーションを介して「おんどとりWeb Storage」に自動的にアップロードされます。

Microsoft Azureで提供されているLogic AppsというPaaS(Platform as a Service)を使って、10分に1回、おんどりWeb Storageのデータを取得し、conect+ Studioに送信する処理を構築します。



(3) おんどとりとWeb Storageについて

おんどとりは、株式会社ティアンドデイが提供している温湿度等を計測するデータロガーシリーズです。

様々な通信方式や給電方式があります。フッ素樹脂被膜やステンレス保護管のプローブといったオプションも豊富で、様々な使用環境に対応している点が大きな特徴です。

おんどとり Web Storageは、おんどとり専用の無料のクラウドストレージサービスです。インターネットに接続したネットワークベースステーション機器に対して設定を行うだけで、おんどとりが収集したデータを(プログラミングすることなく)自動的にクラウド上に保存することができます。保存容量は、接続するセンサーによって異なります。なお、保管可能な最大データ数を超えた現在値データは古いデータから順に削除される仕様です。


おんどとりについての詳細は、こちらのページ(https://www.tandd.co.jp/product/index.html)をご確認ください。また、おんどとり Web Storageについては、こちらのページ(https://ondotori.webstorage.jp/)もご確認ください。



おんどとりWeb Storageの接続情報を取得する

おんどとりWeb Storageには、外部からデータを取得するためのAPIが公開されています。Logic Appsでは、このAPIを利用してデータを取得します。まず、APIを使用するためのKeyを発行してください。




1. おんどとり Web Storage にログインします。 https://ondotori.webstorage.jp/member/login.php

2. アカウント管理メニューを選択し、「開発者向けAPI管理」をクリックしてください。

3. 「利用可能なAPI-Key」が表示されるので、これをコピーしておきます。

  ※API-Key が表示されない場合は、画面に従い API-Key を生成してください。

(4) conect+Studioの設定

Logic Apps からおんどとりからの温度データと湿度データを受け取るための設定を行います。Logic Apps からのデータは、Web API で受け取ります。

1. conect+ Studio にログインし、メニューから「データアダプター」を選択します。

2. 以下のような画面が表示されるので、「データアダプターを追加」をクリックします。

3. 続いて、「Web API」をクリックします。

4. 以下のような画面が表示されるので、データアダプター名を入力してください(ここではおんどとり データとしています)。その後、「保存する」をクリックします。

5. データアダプターの一覧画面に戻るので、以下のアイコンをクリックしてください。

6. 以下のような画面が表示されるので、URL と Web API キーをコピーしておきます。


(5) LogicAppsの構築 続いて、Logic Apps の処理を構築していきます。

1. Azure Portal にログインし、ホーム画面で「リソースの作成」をクリックします。


2. 検索枠に「Logic App」と入力して検索し、結果から「Logic App」をクリックします。

3. 作成をクリックします。

4. 必要な情報を入力し、「確認および作成」をクリックしてください。

5. 内容を確認し、「作成」をクリックしてください。Logic App のデプロイが始まります。

6. デプロイが完了したら、通知が表示されるので、リソースに移動します。

7. リソースに移動すると、デザイナーが表示されます。下の方にスクロールしていき、「テンプレート」 の中の「空のロジック アプリ」をクリックします。

ここから、Logic App で動かすアプリのデザインを行います。アプリの起点となる「トリガー」、その 後に実行する「アクション」をつないで設定していくだけで、アプリが作成できます。まず、トリガ ーの設定を行っていきます。



8. 以下のような画面が表示されるので、検索窓に HTTP と入力してください。トリガーに「HTTP」が表 示されるので、これをクリックします。

9. HTTP トリガーの設定を行います。トリガーは Logic App の起点です。HTTP トリガーは指定された頻 度で指定された URI にアクセスしてくれるトリガーです。 ここでは、おんどとり Web Storage の REST API を実行するトリガーを作成します。おんどとり Web Storage にアクセスし、現在のおんどとりの値を取得するには、以下のような設定を行います。 なお、おんどとり Web Storage の詳細な API 使用は、下記のページを参照ください。 https://ondotori.webstorage.jp/docs/api/reference/devices_device.html


AAAAAAAA:先に取得したおんどとり Web Storage 開発者用 API-Key

BBBBBBBB:おんどとり Web Storage のログイン ID

CCCCCCCC:おんどとり Web Storage のログイン用パスワード



10. 続いて、アクションの設定を行っていきます。 先のトリガーで、おんどとり Web Storage の REST API を実行し、蓄積されているおんどとりのデー タの現在値を JSON 形式で取得しています。 この JSON 形式のデータから温湿度のデータを取り出すため、一度解析処理を行います。 デザイナー上の HTTP トリガーの下に表示されている「新しいステップ」をクリックします。

11. 以下のような画面が表示されるので、検索窓に「解析」と入力し、表示されたアクションの中から「JSON の解析」をクリックします。

12.「JSON の解析」アクションが表示されます。まず、コンテンツの設定を行います。コンテンツの枠 をクリックすると、以下の画面のように、自動的に前の処理から渡されるデータが表示されます。お んどとり Web Storage の REST API を呼び出して取得したデータは、本文の中に入っているので、こ こでは「本文」を選択します。

13. 次に、JSON データを解析するためのスキーマを設定します。スキーマとは、JSON データの仕様を定 義したものです。ここでは、おんどとり Web Storage のリファレンスに記載されている API のレスポ ンスのサンプルデータを使用して、自動的にスキーマを生成します。 「JSON の解析」アクションの「サンプルのペイロードを使用してスキーマを生成する」をクリック します。



14. 以下のような画面が表示されるので、おんどとり Web Storage のリファレンスページのレスポンス例 に記載されている JSON データをコピーして貼り付け、「完了」をクリックします。

※おんどとり Web Storage の RTR-500 シリーズ用リファレンスページ https://ondotori.webstorage.jp/docs/api/reference/devices_device.html



15. 解析した JSON データの中の温湿度データを、conect+ Studio に送信する処理を追加します。 「新しいステップ」をクリックして、HTTP アクションを追加します。

16. HTTP アクションに、conect+ Studio の設定時にひかえておいた接続情報を設定します。


deviceId と sensorId には、任意の文字列が使用できます。 ここでは、deviceId は「001」、sensorId は「Temp」としています。



17. HTTP アクションの本文内に、解析した JSON データを使って日時と温度データを設定します。 本文の sensingAt プロパティの値にカーソルを合わせてください。 下記のようなダイアログが表示されるので、「式」タブをクリックし、「fx」と書かれた欄に以下の式 を記入して、OK ボタンをクリックしてください。

convertFromUtc(addToTime('1970-01-01T00:00:00Z',int(body('JSON_ の 解 析 ')?['devices'][0]?['unixtime']),'Second'),'Tokyo []Standard Time','yyyy-MM-ddTHH: mm:ss+09:00')

この式は、解析した JSON データの中にある unixtime プロパティ値を時刻文字列データに変換しま す。


同様に、本文の value1 プロパティの値にカーソルを合わせ、以下の式を記入してください。 body('JSON_の解析')?['devices'][0]?['channel'][0]?['value'] この式は、解析した JSON データの中にある channel0(温度データ)を取り出しています。



18. 15~17 の手順を繰り返して、湿度データを conect+ Studio に送信する処理を追加します。 URI の deviceId は「001」、sensorId は「Humidity」とします。

本文の vaule1 プロパティの値には、以下の式を記入してください。

body('JSON_の解析')?['devices'][0]?['channel'][1]?['value']



19. 左上の「保存」ボタンをクリックし、デザインを保存します。


以上で設定は完了です。Logic Apps を実行して、動作確認を行います。

設定が正しければ、以下のように実行結果の画面でトリガー及びアクションにグリーンのチェックマークがつきます。

続いて、conect+ Studio 側で、データを確認してみましょう。 conect+ Studio で、メニューから「デバイス」をクリックし、登録したデータアダプターを選択します。 対象デバイスの下記のアイコンをクリックしてください。

以下のような画面が表示されます。検索ボタンをクリックすると、通信履歴が表示されます。 温度、湿度ともにデータが取れていることがわかります。


今回は、ティアンドデイ社の温湿度センサー「おんどとり」を例に、Microsoft Azure の PaaS「Logic Apps」 を使って、ノンコーディングで conect+ Studio に送信する方法について解説しました。

conect+ Studio は、ノンコーディングで IoT データの見える化を実現しますが、様々なサービスを組み 合せることで、 データの収集処理もノンコーディングで実現することができます。

次回は、IFTTT を活用して、同じくノンコーディングで LINE に通知する方法を解説します。 お楽しみに!




(参考)conect+ Studio で予めデバイス ID、センサーID を設定しておく方法


本記事では、conect+ Studio 側でデバイス ID やセンサーID を設定せずに通信を行い、conect+ Studio で通信データから自動的に設定を行わせる方法を行っていました。 ここでは、予めデバイス ID とセンサーID を conect+ Studio で事前に設定する方法をご紹介します。



1.データアダプターを追加するところまでは、本記事と同じです。 データアダプターを追加したら、以下のアイコンをクリックします。


2.「デバイスの追加」をクリックします。



3.以下のような画面が表示されるので、デバイスIDとデバイス名を入力します。その後、「センサーを 追加する」をクリックします。

4.温度データを受け取るためのセンサー名とセンサーID を入力します(ここでは、センサー名に温度 センサー、センサーID に Temp を設定しています)。再度「センサーを追加する」をクリックしてく ださい。

5. 次に、湿度データを受け取るためのセンサー名とセンサーID を入力します(ここでは、センサー名 に湿度センサー、センサーID に Humidity を設定しています)。入力後、「作成する」をクリックして ください。



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